東洋医学的未病健診

東洋医学的未病健診

当診療所の開院15年目にあたる2018年10月に東洋医学的未病健診は始まりました。

それまでの延べ63500人の診療の過程で「未病」も発見し、治療を行ってきました。

より多くの方に、ご自身の「未病」や体質を知って頂き、生活習慣の改善や漢方薬の選択に役立てて頂きたいという思いが発端です。
(詳しくは→【2018年9月の所長のメッセージ】シリーズ4 医の話(その13’)医とメディア 追記)

そして、2023年5月開院20周年に、延べ患者数は78550人となり、さらに経験を活かして東洋医学的未病健診を提供してまいります。

未病とは

 未病とは、病気が始まっているが、まだ身体に症状が出ていない、あるいは気づいていない状態といえます。

健康・未病・病気イラスト

未病をそのままにしておくと

 未病の状態から自然に回復する場合、また未病でとどまる場合もありますが、身体の状態が変化した原因が除かれないままだと、病気に進む可能性があります。

東洋医学と未病

 西洋医学の治療は病気の診断がついてから始まります。またその治療は対症療法であるのが殆どです。それに対して東洋医学では未病の段階で身体の変化を把握し、治療する方法があります。

未病と西洋医学・東洋医学イラスト

当診療所の診断・治療

 当診療所では西洋医学的診断・治療のみならず、東洋医学の一つである漢方医学を提供しています。漢方医学における体質分類である証を診立て、気の流れの滞りの部位と種類を特定した上で、漢方医学の2本柱である経絡治療と漢方薬の内服で治療を行っています。その過程で病気の治療と並行して、日頃から未病も発見し、その治療も行っています。

探索棒と生薬写真
経絡治療(カラー治療)で用いる探索棒(左)と漢方薬に配合する生薬(右)

当診療所の東洋医学的未病健診の流れ

1.証の診立て

 問診と理学的所見から、基本的な4つの証である寒熱・虚実・湿燥・陰陽注1について診立て、体質の特徴を明らかにします。

2.気の流れの滞りの判定

 経絡治療の一つであるカラー治療注2の手法を用いて、気の流れの滞りの部位と種類を特定し、病気あるいは未病の有無を判定します。

3.アドバイス

 生活習慣について詳しく伺い、上記を踏まえて体質に合う漢方薬のご紹介など健康上のアドバイスをいたします。

 

健診のご案内

日時:月~金曜日 9:00~17:00

所要時間:約45分

費用:5,000円(税込)

予約制です。お電話でご予約下さい。
電話 025-233-1177

受診結果は後日郵送いたします。

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注1:証について

《寒熱》
比較的身体が冷えやすいのが寒証、比較的身体が熱をもちやすいのが熱証です。
《虚実》
比較的栄養や老廃物を身体に溜め込みやすいのが実証、その逆が虚証です。
《湿燥》
比較的むくみ易く汗など分泌物が多く身体に潤いが多いのが湿症、皮膚・粘膜が乾燥しがちで身体に潤いが少ないのが燥証です。
《陰陽》
比較的肺など呼吸器系に病気が出易いのが陰証、心臓など循環器系の病気が出易いのを陽証としています。

 証については様々な定義がありますが、上記は当診療所での考え方です。特に陰陽については鍼灸治療の一つである奇経治療における肺体系・心体系の考え方を元にしています。

 

注2:カラー治療と健診について

 カラー治療は、病気や症状ごとに異なった色のついた布を経穴に貼付することにより、気の流れの滞りを改善する治療法です。治療に先立ち、当診療所では約1100種類の色から、どの部位にどの種類の色が治療に必要かを選び出します。その際に色を内蔵した探索棒と呼ばれる金属の棒を、術者が患者様に向けたり、直接身体に触れたりしてO- ring testで判定していきます。健診では探索棒を選び出し、どの部位にどの病気に使うカラーが反応するのかを判定することで、病気や未病を推定します。

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