丸山リハビリテーション診療所 新潟漢方研究所

健康生薬コーナー

黄連の絵



当診療所では
患者様お一人おひとりの
「証」に従い、
生薬を用いた漢方処方を、
毎回配合を変えて
お出ししております。


◎生薬とは ◎漢方処方の特徴  ◎証とは  ◎漢方処方の一例  ◎調剤室から


生薬とは

草根木皮などの植物、および動物性・鉱物性に由来する自然のものが原料で、 薬効の認められているものです。一般に、1種類の生薬で多様な作用を有しています。

<生薬の例>

黄連 黄連(オウレン)は、キンポウゲ科のオウレンの根茎です。
効能:苦味健胃薬として、健胃・整腸・下痢止め、洗目に用いられ、 漢方では、消炎・健胃・鎮静・殺菌作用に利用されます。




桃仁 桃仁(トウニン)はバラ科のモモまたは山桃の種子です。
効能:鎮痛、消炎、解毒、通便、清血作用があり、 下腹部満痛、丈夫な人の婦人科全般、打撲・ねんざによる内出血や疼痛などに用いられます。




紅花 紅花(コウカ)はキク科のベニバナの花の部分です。
効能:通経、浄血薬として婦人病、冷え性、更年期障害など血行障害に用いられます。




漢方薬の特徴

生薬の組み合わせにより、生薬それぞれの作用が強められたり弱められたりし、 また全体として1つの個性(作用の方向性)が生まれます。

証とは

「証」という言葉はいくつかの意味で使われますが、 ここでは、表証裏証・寒証熱証・虚証実証などというように「体質」を表します。

証は変化します

もともとの陰陽のように変わらない証もありますが、 ほとんどの証(体質)は生活習慣や生薬の作用などにより変化します。

同じ処方はありません

当診療所では患者様の証に従い生薬の配合を調整して、 2週間分の漢方処方を行っております。同じ処方名でも患者様によって配合が異なりますし、 同じ患者様でも証の変化に応じて毎回配合を変えた処方をお出ししております。

(記:大澤)

漢方処方の一例(調剤の手順)

《葛根湯》
比較的体力があり、自然発汗がなく頭痛・発熱・悪寒・肩こり・炎症・痛みなどを伴うものに用いられます。
※ 煎じ薬の場合、生薬の分量、種類の加減により、上記以外の症状にも用いられます。

葛根湯



分包機の画像

葛根湯は、上記七種類の生薬を使用します。
各生薬を日数分量り、よく混ぜ合わせます。
混ぜ合わせた生薬を調合分包機にかけて、一日分ずつ分包します。
また、3日分など、少ない日数の処方の場合は、それぞれの生薬を一日分ずつ量り分包します。



調剤室から

♪良薬は口に苦し?

漢方薬は独特な味、クセがあります。
コーヒーや紅茶のように飲める訳ではありませんが、漢方薬の中でもハーブティー感覚で飲めるものや、 『麦門冬湯』のようにコーンスープとお粥を足して割ったような(飲む人によって感じ方は違いますが‥)飲みやすい物もあります。
『黄連解毒湯』はかなり苦い漢方薬ですが、当診療所ドクター大澤が言うには「二日酔いの日に飲むと美味しく飲める」。
その人に合った漢方薬なら苦くてもおいしいと感じるそう。
でもやっぱり『黄連解毒湯』は苦いです。

♪いい香り、お腹がすく香り、クサイ香り

調剤室 当診療所の調剤室には144個の引き出しがある、 総桐の百味箪笥(「ひゃくみだんす」所長の設計で作られたものです。)があります。
それそれ生薬が入っていますが、調合の際、引き出しを取り出すとその生薬の香りがします。
菊花(キクカ)は、漢字のとおり、菊の花びらなので、いい香りがします。 橘皮(キッピ)も、柑橘系の実の皮なので、さわやかな香りがします。
スタッフの一人は、
「丁字(チョウジ)はコーラの匂いがする」
「山椒(サンショウ:うな重にかける山椒の原料) はレモンティーの匂いがする」
といいますが、他のスタッフは「えー??」と反応は微妙。
生姜(ショウキョウ)はショウガそのものなので、 冬の寒い日に匂いを嗅ぐと湯豆腐が食べたくなる、お腹のすく香りです。
クサイ香りの代表格としては、縮砂(シュクシャ:カルダモンと呼ばれているもの)で、 調剤室がしばらくその香りで充満します。

♪ ちょっとした好奇心

生薬の中で、そのままでも食べられるものがあります。
枸杞子(クコシ:クコの実でよく杏仁豆腐の上にのっている)、 大棗(タイソウ:ナツメの実)など、そのまま食べることもできます。
変わったところで、地黄(ジオウ)は焼き芋の焦げた皮の味が、 竜眼肉(リュウガンニク)はまさに干し柿の味がします。
それならばと好奇心から、杏仁(キョウニン)は杏仁豆腐の原料なのだから甘草 (カンゾウ:字のとおり、かなり甘いです。炒ってから使います。) と一緒に食べたら杏仁豆腐の味になるのではと試してみました。
鼻から抜ける香りはまさに杏仁豆腐!
ならば、橘皮(キッピ)と甘草(カンゾウ)ではマーマレードか?
でも、こちらは微妙でした。

◎ ご注意

生薬見本棚画像 生薬はお薬です。
一度に沢山摂ると害を及ぼす物もあります。
そのまま食べることは味見程度にしましょう。



なお、生薬を味見したい方は受付までお申し出下さい。


(記:五十嵐)


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